問題従業員に注意しなかったら、まじめな従業員が辞めていった
<問題従業員対策>
問題従業員とは、具体的に何が「問題」なのでしょうか? 就業規則の「普通解雇」にあたる項目の条文には以下のようなことがよく書かれています。
就業規則は「会社のルール」ですから、その内容を「従業員の問題」と考えれば、わかりやすいかと思います。
- 勤務成績・業務能力が不良で就業に適さない
- 就業状況が不良で、従業員としての職責を果たし得ない
- 勤務態度が不良で注意しても改善しない
- 他の従業員等との協調性を欠くことにより業務に支障を生じさせた
- または、他の従業員の業務遂行に悪影響を及ぼす
- 会社の必要とする知識及び技能の修得を怠った
- 精神または身体の障害によって勤務に堪えられない
一見これらは、「会社」対「従業員」の構図のようで、実は「会社とそこでまじめに働く従業員」 対 「問題従業員」と言うのが「その本質」になっています。
なぜなら、先にも述べましたように、会社は、「良い仕事」をして、お客さまに喜んでいただいて、それが従業員の喜びにつながり、社会に貢献して、(結果として)儲かることを目的としています。社会から必要とされる会社には、本来「会社」対「従業員」と言う構図などは、存在しえないからです。
統計的にみれば、世間の大半の会社は、普通の会社で普通の従業員さんしかおらず、労働問題は多くはありません。
昔はひどい経営者の話を聞く機会が多かったのですが、今は「プロ労働者」「問題をわざと起こし、法律に疎い経営者にお金を請求する」と言う話の方をよく耳にします。
日本の戦後の労働法制・判例の観点から言えば、働く方に有利な法的基盤が一貫して確立してきています(もちろん弱者保護の観点からもそれ自体は推奨されるべきことです)。
従業員への処分を「いきなり」することはできません。問題従業員へは改善・努力を粘り強く促し、その従業員の勤務成績・態度などが改善されるのかどうかがまず最初です。十分なプロセスを経ないと会社が正しいとは認められない流れになっています。
かといって、処分すべきときに(後からでなく、直ちに…)必要な注意や処分をしないと(もちろん、就業規則に載っていることでしか注意や処分はできないのです)、本来は残ってもらいたい従業員の方が愛想をつかし、ばかばかしくなって、先に離反していくことにつながります。
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